自己理解研修を実施しました

今月都内で複数のIT企業様に、今年度の新入社員の方、中途入社の方々を対象としたフォローアップ研修を実施させていただきました。テーマは自己理解。入社から約半年がたち、当初のモチベーションが低下してくる時期に改めて自分自身の強みや働く意義を見直し、前向きに仕事に取り組んでいくきっかけとすることが目的です。ありがたいことに多くの企業様に関心を寄せていただき、複数回に分けての開催となりました。

一般に自己理解を図るには3つのアプローチがあると言われています。一つは自分自身が内省することによるアプローチ、二つめはデータに基づいたアプローチ、三つめは他人から自分についてのフィードバックをもらうアプローチです。今回の研修ではこのすべてのアプローチを用い、一日かけて徹底的に自己理解を深めていただきました。

他者を通じた自己理解の方法の一つとして「ジョハリの窓」を使ったワークを行いました

まず「データ」としてEQアセスメント結果を用いながら、EQの概要を理解するとともに、自分の強みについて把握し、それをどのように活かしていくかを考えます。次に、ワークシートを使って自分自身が何に価値を置いているか、どんな時にモチベーションが高まるかを「自分で」振り返りました。その後、今度はグループのメンバーから自分についての印象をフィードバックしてもらい、「他者」から見た自分の姿を理解します。こうして全方向から自己理解を深めた上で、締めくくりとして今後の自分の仕事や人生で何をしたいのか、どうやってそれを実現していくかのビジョンを描きました。

講師も積極的にテーブルを回り、必要に応じてワークの円滑な進行を促します

新入社員の方々の中には自分を振り返ることに慣れていない方もいらっしゃり、なかなかワークシートが埋まらない場面もありました。そういった場合には個別に講師が質問を投げかけ、考えるヒントにしていただいたり、気づきに繋げていただいたりします。また、グループ内の発表時には他のメンバーから積極的にフィードバックしていただくようにしていますが、これによりさらに気づきが深まる場面も多くみられました。特に経験がより豊富な中途入社の方がいらっしゃるグループではその傾向が一層強かったようでした。

個別具体的な実用知識や技術を学ぶ研修ではなく、自己理解というソフトスキルを学ぶ研修。最初は戸惑いも多く、内容に懐疑的な方もいらっしゃったようですが、研修後のアンケートでは自分のことを見つめなおす良い機会になった、自分の潜在的な部分も知ることができた、といったコメントがほとんどでした。自分を理解すると、自ずと自信が生まれ、前向きな気持ちになれるものです。多くの参加者の方が少しでもそのような気持ちになってくださったのであれば、このような嬉しいことはありません。