変化の時に求められるリーダーの在り方
VUCA(Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性))の時代などと言われますが、見通しは立ちにくいものの確実に変化していく現在の社会、企業や組織は今まで以上に変化していく必要に迫られていると言えるかもしれません。
翻訳に携わっている米国シックスセカンズ社の今回の記事もまた、そのような変革期に求められるリーダーの在り方について、専門家の意見を紹介しながら言及された内容となっています。 (オリジナル記事はこちら)
変化を前にすると、とかく人は不安に陥りやすいものです。生物としての安心・安全・安定が本能的に脅かされることに対するメッセージが作動しているのかもしれません。不安に陥ると、私たちは守りの姿勢や受け身になりがちで、前向きな気持ちにはなり辛くモチベーションは下がってしまうでしょう。先行きが見えづらいと、やれる!、やりたい!、という気持ちにはなかなか繋がりにくいものです。このような時、皆さんがリーダーなら何をするでしょうか。
記事ではいくつかの行動が挙げられていますが、そのうちの一つ、「信頼」は、後回しにされがちながら実はとても大切なポイントかもしれません。
不安な時、信頼ができる相手がいれば不安を共有したり、互いに励まし合ったりすることができます。そして解決策を求めて知恵を絞り合うことができ、それはモチベーションを高めていくことにもつながりやすいものです。リーダーはチームをリードしていく立場として、そうした環境を意識的に作り出していくことができるわけです。心理的安全性を高めることが生産性向上に寄与するという説が最近は有力ですが、信頼を育みながらチーム全体に安心感を提供し続けることは、各々のモチベーションを上げつつ最大限の組織パフォーマンスを発揮していくのに有効といえるかもしれません。変化の過渡期には、職場全体に停滞ムードが漂ったり、ピリピリとした空気にもなりがちです。そうしたときにこそリーダーは、意識的に信頼関係を作り出し一枚岩で変革を推進していく体制を築くことが、より一層大切になるのではないでしょうか。
皆さんはメンバーと信頼関係を築けていますか。記事では「メンバーに感謝の気持ちを表し、メンバーと心を通わせ、話にしっかり耳を傾け」ることを変革期のリーダーの行動として挙げています。もしこの中でまだ取り組んでいないことがあれば、今から少しずつでも取り組んでみてはいかがでしょう。