ハイブリッド型 新入社員研修を実施しました
先日、新入社員向けのコミュニケーション研修を実施しました。複数の企業から集まるオープン型集合研修でしたが、それぞれの会社様が状況に応じて参加方法を選択いただけるよう、初めてオンライン・オフライン両方を用いたハイブリッド型で開催しました。弊社が行う研修では、講師が説明する時間はなるべく少なくし、受講者の個人ワークやグループワークに重点を置いています。ですからオンラインにサブ講師を入れ、オンライン、オフライン共にワークにしっかり目が届く体制で臨みました。
さて、今回はコミュニケーション研修ということで、まずは自分や他者の思考・コミュニケーションスタイルを理解した上で、最適なコミュニケーションを考えてもらう、という構成にしました。
受講者の方々には研修に先立ってBBP(ブレーン・ブリーフ・プロファイル)という脳の嗜好性に関するアセスメントを受検いただきます。BBPでは、
①情報をとる際に理性、感情のどちらを優先するか(フォーカス)
②判断において、保守的か革新的か(デシジョン)
③短期的、長期的どちらの視点に動機づけられるか(ドライブ)
の3つのスケールに基づいて、8つの異なるブレインスタイルが設けられています。BBPを受けることで自分がどのスタイルか、コミュニケーションや思考においてどんな特徴・クセがあるのかを知ることができるのです。
研修ではこのBBPをベースに、自分自身のスタイルの特徴や落とし穴を理解したり、それぞれのスタイルとコミュニケーションする際の注意点を知り、またそれらをグループ内や全体でシェアをすることで、ほかのスタイルについての理解も深めました。
受講者からは「みんな論理性を重視すると思っていたけれど、そうでない人がいることを知ってびっくり」といった意見や「自己理解って言われても最初ピンと来なかったけれど、確かにそういわれれば自分はそう」というような声も聞かれました。自分自身の癖と言うのは、当たり前になっていてなかなか気づきにくいものです。今回BBPというツールを使って他のスタイルとも対比しながら自分を振り返ることで、多くの方々にとって改めて自分自身に気づく良いきっかけになったのではないでしょうか。
研修の後半では、共にワークをしてきたグループのそれぞれのメンバーについて、その日感じた良いところを伝え合う時間を設けました。BBPを基に自己理解を深めるワークでも「自分の”悪いところ”がわかった」という発言がちらほら聞かれたように、私たちはどうしても自分自身に厳しくしてしまう傾向が強いものです。でも、こうしてほかのメンバーから良いところを指摘してもらうことで、自分自身が認められたと感じたり、より肯定的に自分自身を見る機会になったのではないかと思います。「なんだか恥ずかしい」という言葉も聞こえつつ、でも受講者同士の距離が縮まり、一番笑顔が多い時間でした。
オンライン参加の方の中には、入社式も含めてずっと在宅で、最近は家族以外とはほとんど話していない、という方もいらっしゃいました。更には、学生最後の一年をほとんどオンラインで過ごすことになった皆さんです。そんなコミュニケーションの難しい今、ほかの同年代のメンバーとグループワークなどでたくさん話すことができただけでも、受講者の方々にとってはとても貴重な機会となったようです。
新入社員の皆さんそれぞれが、持てる強みや個性を活かしつつ、多様な人たちとコミュニケーションによって繋がり、より大きな力を生み出していかれることを心より願っています。