組織開発で大切だと感じること
先日約3ヵ月ぶりに対面での研修を実施させていただきました。もちろん3密には十分留意しながらの実施です。組織開発支援に関係した研修で、人事の方と各事業の部門長の方々にご出席いただき、自社にとっての組織課題や、そのために必要な制度などを話し合いました。
オンラインでの講座や研修も随分一般的になりましたが、今回のようにみんなが集まり付箋を使いながらアイデアを出し合いまとめていくケースでは、一体感や場の温度も高まりやすく、やはり一定の効果を期待できるものと感じました。参加者の微妙な表情や些細な動きなど、特に非言語情報においてオンラインでは得づらい情報もあるのだと思います。
さて今回の組織開発の研修は、経営層による人材強化の方針が発端になってご依頼いただいたのですが、この取組みはきっと成功するのではないかと期待されるポイントが二つあります。
一つは取組みが組織のトップから降りてきていることです。
やはり組織を変えていくには上層部の理解と支援が欠かせません。若手だけ研修を受けて変わろうとしても、上司が変わっていなければ結局理解されずに終わってしまうこともあります。その点で、経営層からの方針により、まずは部門長の方々が主体になって参画されていることの意義は大変大きいと感じます。
二点目は人事部のみならず事業部も最初から巻き込んでいる点です。
やはり実際の制度を活用していく現場の声を聴き、共に制度構築に関わってもらうことで、制度がより効果的・実用的になるだけでなく、「人事に押し付けられたもの」として制度が形骸化したり他人事とされることが避けられるからです。主体的に関わっていく素地ができているといえそうです。
当たり前のことですが、「組織」開発、というからには、その組織に属するすべての人がそれを理解し、実践しなくては完全には機能しません。それをトップから行うことで全社的な活動としてのぶれないドライブがかかり、横断的に行うことで関係者一同納得感・一体感を持って取り組めるのではないでしょうか。
当日は参加者の皆さんが積極的に意見を出し合い、人を活かすための制度構築に向けて大変有意義な第一歩となったように感じています。