EQを知ろう―EQとは?

コロナウィルスで様々なものごとの在り方が根本的に変化している今、EQの重要性がこれまで以上に高まっていると感じます。しかしEQについて聞いたことはあるけれど詳しくは知らない、という方も多いかもしれません。そこで、この機会にEQについてお伝えしていこうと思います。在宅の機会が増え時間に余裕が生まれやすい今、自分や周囲の心と向き合う時間を作っていきませんか。


EQとはEmotional Intelligence、情動知能とか感情知能と言われ、感情を知り、活かす力です。しかしなぜそうする必要があるのでしょう。特にビジネスや”大人”の世界では感情とは抑えるもの、というイメージも強く、ピンとこない方も多いかもしれません。

あなたが部下あるいは同僚に仕事で不満を感じているケースを考えてみましょう。その人の仕事ぶりを見るたびにイライラしてしまいます。当初はやり過ごせるかもしれませんが、やがて不満がたまり、そのうち爆発してしまったり、その人との関係が険悪になったり、不満をほかの人に漏らしてしまうかもしれません。
これはイライラした感情にあなた自身が振り回されてしまっている状態です。自分の内側で起きていることを正確に認識することができず、ただ相手が悪いというレッテルを貼り思考停止に陥っている状態といえます。これではビジネスを共に回していくメンバーとして、最大限の力を発揮できるでしょうか。

ここでEQを活用すると何ができるでしょうか。まずはイライラしたことを認識し、出来ればさらにそのイライラがどこから来るかを考えます。あなたはスピード重視、相手は正確さを重視し、そのスピード感の違いでイライラが生まれているかもしれませんし、もしかしたら相手に嫉妬してイライラしているのかもしれません。それを冷静に受け止めることができれば、次の行動も主体的に選びやすくなります。相手と話し合ったり、または自分自身の能力を磨くことに専念したり、より建設的な選択肢を選ぶことができるようになります。

EQが高いほど、こうして感情に振り回されることが少なくなり、自分自身でより良い成果に繋げるための行動を選んでいけるわけです。ビジネスのみならず、私生活においても同じことが言え、より自分らしい人生が送れるよう行動を選んでいけるようになります。

感情というのは振り回されると「悪者」になりがちですが、うまく使うことができればそれは計り知れない駆動力や推進力となります。ここにこそ、EQの大切さがあると言えます。

次回からはEQの8つのコンピテンシー(能力)についてご紹介していきたいと思います。それぞれを日々の生活で意識していけば、誰もがEQを高めていく事ができ、主体的で自分らしい人生が送れるようになるでしょう。


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